言の葉の庭を観ました

新海誠さんの「言の葉の庭」を観にいきました。

「秒速5センチメートル」で新海さんのことを知ってからとてもファンになり、「言の葉の庭」は劇場で既に2回観てしまいました。
相変わらずの綺麗な作画で、制作スタッフの技術の高さや仕事に対する思いは見習わなければと、監督の作品を見るたびに考えさせられます。
最近のアニメはどれも作画技術がすごいと思うのですが、たくさんの作品を観ているのでもう慣れてしまったと思っていたにもかかわらず、想像以上の綺麗さに感動してしましました。
もう現実より綺麗な世界でした!

また今回はストーリーもささりました。
秒速では気持ちを伝えられずすれ違ってしまいモヤモヤを感じざるを得なかったのですが、今回は想いを伝えられた。
すべて伝えられた。
もうダムが決壊するかのごとく一気に気持ちをぶつけてましたね。
やはり気持ちは伝えなければ始まらないのだなぁと…

万葉集の歌もぐっときました。

『鳴神の 少し響みて さし曇り 雨も降らぬか 君を留めむ』
『鳴神の 少し響みて 降らずとも 我は留まらむ 妹し留めば』

『雨が降っていればあなたをここに引きとめられるのに…』
という歌に対して
『雨なんて降っていなくても、あなたが引き留めるのならば私はここにいますよ』
って感じで歌を返しているようです。
※おおかたの意味はあっているかと思いますが、勉強不足のため細かいところは自信ないです…

また”孤悲”という表現も悲しいけれど、上手く切なく奇麗に表現したものだな…
万葉では「恋」を「孤悲」と表現しているものもあったようで、字の通り、孤(ひとり)さみしくあなたを想う悲しいという気持ちです。
自分の解釈が合っているか不明ですが、「恋」しているのに思いが届かずひとり悲しい気持ちを巡らせる、上手くいかない「孤悲」…
そんな情景を連想できてしまってホントに切なくなりました。

学生時代、古典をあまり勉強する機会がなかったのですが古典いいなあ。
「ちはやふる」とか「超訳百人一首うた恋い。」などを観て感じていたのですが、あらためていいなと思いました。
勉強しておけばよかった。

帰りにパンフレットとBlu-rayを買ったので、心が疲れた時に作品の世界に浸ろうと思います。
同時上映の「だれかのまなざし」もすごくよかったな。